ハハのピアノは生きがいとなるか?
ハハは麻雀が好きで、同級生、テニス仲間、茶道教室仲間、兄弟とご近所仲間と時間をやりくりしては集まり、そして認知症を発症してからは近所の区民会館の麻雀クラブにも行っていたのだ。
そんなハハが、麻雀は忙しい合間に少しするから楽しいのであって、ヒマを持て余しているのに少しくらい麻雀したって全然面白くない、と言うのだ。
だったらピアノを弾けばいいじゃない?とムスメが話題を変えれば、「それはいい考えね!」と言って、声を弾ませた。
私の下手なピアノなんか弾いてもしょうがない、と投げやりな日も多いが、生きていても面白いことが何もないから死にたいと思って寝ているよりはずっといい。