minnesotakkoの日記

国際遠距離介護の記録

ムスメの一時帰国 10日目 最終日 ハハと洋服ダンス

ムスメの一時帰国の最終日である。明日の昼には空港へ向かう。

 

昼間は区役所へ行き、チチが特別養護老人ホームに入居できないかどうかの相談に行っていた。諸々の用事を済ませて、帰宅してからハハの洋服ダンスの整理をすることにした。

 

デイホームの人にも言われていたし、ハハ自身も気にしていたが、着るものがなくて毎日同じものを着ているのだと言う。いやいや、毎日それなりに違ったものを着ているように見受けられたが、洋服ダンスを開けてみて合点がいった。

洋服が多すぎるのだ。多すぎて選べないのだ。

 

もともと買い物好きのハハであった。ハハが新しい洋服を買うたびに、ムスメは「もう一枚たりとも買ってはダメ」と言っていた。

 

認知症になったハハをみて学んだのは、「目の前にないものは存在しない」ということだ。冷蔵庫の中のジャムも果物も、冷凍庫の中のパンも、棚の奥に押し込んだ通販で買ったサプリや美容液も、毎日顔を見せに来ないムスコ夫婦も、今ここにないものは、この世に存在しないのである。

 

まずは引き出しを開けたら何が入っているのかを見える化しなければならない。

とりあえずは、タンスの中に入っているものを全て出した。そして、夏物、冬物、下着、パンツ、小物類に分別してハハの帰りを待った。

 

ハハはデイホームから帰って来て、山と積まれた服をみて驚いたが、喜んで整理に参加してくれたので助かった。一枚一枚、必要なものと捨てるものとムスメが貰うものに分けて、収納した。

あまりの洋服の多さに「もう一枚たりとも買ってはいけないね」と言っていたので、少しの間でも洋服ダンスが整っていてくれたらいいと思った。

50リットルのゴミ袋に一杯の不用品がでた。ムスメも着られそうなものは少しもらって帰ることにした。ハハとはサイズが全く合わないのだが、アメリカでは古着が寄付しやすいのだ。着られないものは寄付すればいい。

 

本当はクローゼットも衣装ケースの中身も整理したかったのだが、今回は時間切れとなってしまった。ムスメしては物を減らして生きることの大切さを再認識した。