スジとか聾桟敷とか、とんだ薮蛇だった
今週の日曜日に親戚の集まりがある。
ハハの兄も妹も甥や姪も参加できるし、ムスコの所で集合することになった。ハハの兄も妹も認知症なので、親の世代を子供が連れての会食となる予定だ。ムスコは料理担当のため、ハハを迎えに行けないのだ。
ハハとムスコの家は同じ区内にあるのだが、電車を使うと乗り換えに乗り換えを重ね1時間ほどかかる。その乗り換えが非常に困難で、新宿にしても渋谷にしても、歩くのが億劫なハハと行くとなればもっと時間がかかるだろうし、ハハがどこへ行くのに電車に乗っているのか覚えていられるかどうか疑わしい。かと言って、タクシーを呼ぶような贅沢をハハは許さないので、お金が全くないと思い込んでしまっていることもあるし、今回は参加できないだろうと残念に思っていた。
が、ハハの姪(ムスメの従姉妹)がハハを家まで迎えに行ってくれると助け舟を出してくれた。
今朝ハハにそれを伝えたのだが、いやはや薮蛇だった。
まず、第一声は
「そんなこと聞いてない」(今初めて言ったんだだから)
まあこれは想定内だった。本来であれば、長男であるハハの兄が企画してハハにお伺いを立てるのがスジだからだ。
「そんな集まりをする予定があるなら言ってもらわないと」(いやいや十数人集まる人の予定を調整するのが大変だったからね)
「聾桟敷に追いやられてるのね」(予定調整させるのも申し訳ないと思ったからさ)
「どうせ電車に乗るお金もないんだから」(お金はお財布の中に入っているじゃん)
「それにご飯食べるお金もないんだから」(ムスコが料理するから甘えたらいいのよ)
「どうせ私なんか嫌われてるのよ」(……)
「だからそんな集まりには行かない!」と言って電話が切れた。
当日、姪が現れれば、ここまで不機嫌で失礼なことは言わないと祈るしかない。