ムスメ、カウンセリングを受ける
泣いてばかりいたが、これではダメだと思えるようになった。
最大の敵は罪悪感なんだと分かった。
自分で選択してアメリカにいる、自分のやりたいことを追求するために、自分が快適だと思える生活を送るために、自分で選んで日本を離れた。その結果、ハハは老人ホームへ入居せざるを得なくなり、不幸な生活を強いられている。私が日本を離れることを望んだからだ。私が欲しいものを欲しいと言ったからだ。ハハを不幸にしてまでも欲しいものだったのか。弟にも迷惑をかけてしまっている。弟にだって家族があるのに。
と、日本を離れてしまった罪悪感から自分を責めてばかりいた。
どうにもならなくて、とうとうカウンセリングを受けることにした。1人でこの罪悪感の重圧から抜け出せないと認めざるをえなかった。
カウンセラーは年上の女性だった。ともかく現状を説明して、罪悪感に苛まれずに生きていきたいのだと訴えた。
いくつかロールプレイングをした後で、この祈りを教えてもらった。
以前から知っていた。チチもアルコール依存症だったからだ。
God grant me the serenity to accept the things I cannot change,
Courage to change the things I can,
and the Wisdom to know the difference.
私たちに変えられないものを受け入れる心の平穏を与えて下さい。変えることのできるものを変える勇気を与えて下さい。そして、変えることのできるものとできないものを見分ける賢さを与えて下さい。
まずは、自分にできることとできないことの区別をつける。そこからが始まりだ。