minnesotakkoの日記

国際遠距離介護の記録

ムスメの一時帰国10日目、ハハの帰宅10日目

そろそろムスメも限界である。ハハはムスコにお金を盗られた、ムスコとヨメが優しくない、ムスコが生活費をくれない、という話ししかしない。

何をしていても、どこにいても、ムスメの顔を見れば、まず第一声は

「○○(ムスコ)が私の預金通帳と印鑑持って行ってない?」だ。

その後の話はいくつかのバージョンがあるが、ハハに無断で預金通帳と印鑑と持ち去ってそのお金を使い込んでいるのムスコが敵に仕上がってしまっている。

 

新しい洗濯機を買ってくれたのも、電子レンジの場所をテーブルの上に移動させたのもムスコである。

一昨日は生活費を持って来たのもムスコである。その生活費を受け取らなかったのはハハである。病院、銀行、役所、夕食に車で連れて行ってくれたのもムスコである。隣の家の工事に祭して業者とやり取りをしているのもムスコである。デイホームとケアマネとの対応も全てムスコがしているとムスメが伝えようとしても、聞く耳は持たないし、聞いてもすぐに忘れてしまう。

ムスメが「そうなんだ」「なんでだろうね」と言おうものなら、「話を聞いてない」と言って怒る。

ムスメがハハが銀行通帳やカードを何度も失くしたことや、現金を残高がマイナスになるまで引き出した事実を指摘すれば、「そんなことは一回もない。そうやってみんなで私を馬鹿にして」と逆ギレする。

 

ムスコへの不満や怒りを話せば話すほど、感情が高揚してしまう。

 

もうこれ以上話を聞いたら、ムスメが逆上しそうである。

思い切って距離を置くことにした。限られた一時帰国の間、なるべく多くの時間をハハと過ごそうとしてきた。会いたい友人にも会わず、行きたい所にも行かずに、ハハが自宅の生活に戻れるように心を砕いてきた。

しかし、それはムスメの都合である。感情が高ぶったハハをなだめるのに時間を使うより、距離を置いた方が気分が静まるのが早いのなら、距離を置いた方がムスメも自分のために時間が使えるし、ハハの気分も落ち着くし、一石二鳥である。