minnesotakkoの日記

国際遠距離介護の記録

弟のことが分からない①

私は弟がハハを施設に入居させたいのだと理解していた。

 

忙しい仕事をこなしながら、朝晩時間構わずかかってくるハハからの電話にでて、ハハがすぐに紛失する銀行通帳とカードを再発行し、定期購読のサプリメントを解約し、デイホームのスタッフと打ち合わせをし、ケアマネと話し、仕事が休みの日には実家へ行き冷蔵庫を確認し必要なものを買い揃え、ということを1人でやっているのに、ハハからはお金を盗んでいく泥棒だと言われる。親切にしてもらえないから死んでやると言われる。

 

姉はアメリカにいて役に立たない。妻は病名のつかない奇病を患っている。

 

もう限界である。誰がみてももう限界である。

 

だから、弟がハハの家の壊れたトイレを修理しないと言った時、私は無理に修理させようとしなかった。当のハハ本人が困っていなかったというもあるが、近い将来施設に入居するのならわざわざお金をかけて修理したくなかった気持ちが理解できたからだ。

 

ハハをこのまま入居させるか家に戻すか選択を迫られるなかで、老人ホームにいても家にいてもハハは不満で一杯なんだから、ハハが安全であることと弟が楽できる方を選んだらいいのだと思うと私は弟にメールで伝えた。

 

私は弟がもう十分に介護したこと、老人ホームに入居させることには賛成であることを伝えたかったのだ。

 

それに対して弟は、楽だとか安全だとかそんな簡単な話しじゃない、とどうやら怒っているようなのだった。植物状態のハハならまだしも、まだ心のある状態だから悩むのだと。

 

このメールを読んで戸惑ったのは私の方である。てっきり入居させたいのだと思っていたからだ。