minnesotakkoの日記

国際遠距離介護の記録

ハハ、幸せな時間は長く続かず

北海道にいると思っていたハハの幸せは長く続かなかった。

 

今日はいきなり「死ねと言われているの」と穏やかでなかった。とうとう幻聴が?とドキリとした。誰に言われてるのかと聞いてみたら、ムスコに直接言われたわけではないけれど、老人ホームに追いやっておいて連絡が一切ないということは私はもう生きていても価値がないということだという思考回路から抜け出せないのだった。

朝ごはんは全部食べたけど、もうこれからはずっと食べないで餓死してやると言っていた。

 

調子の悪い時の不機嫌バージョンであって、妄想がひどくなったわけではなさそうだ。

ハハは納得できる理由が欲しいのだ。なぜ老人ホームに連れてこられたのか、家に帰れないのかが知りたいのだ。家のトイレが壊れているから、古い下水管だから、工事が大変でね(これは事実ではないが、もし工事するとしたら大変かも)、だからもうちょっとそこで頑張ってよ、とムスメが言ってもダメなのだ。

チチ亡き後家長のムスコがきちんと説明責任を果たしていないのが気に食わないのだ。

 

当の家長のムスコも何度も説明しているのだろうが、ハハの短期記憶はハハに渡した現金と同じく決して定着しない。一瞬で、どこかへ消えてしまう。

 

ボケてきて一人で暮すのは危ないから、老人ホームに入れたんだよと言っても、5分後には「何も聞いてない」と言われるのだろう。

 

チチの死でさえ定着するのに2週間はかかった。老人ホームに入居して一ヶ月になる。果たして適応できる日は来るのだろうか。