minnesotakkoの日記

国際遠距離介護の記録

ハハの帰宅願望 大混乱

施設長さんから2度目の話を聞いた。

 

昼間は元気に活動に参加しているが、夕方頃から帰宅願望が強くなってくるということだった。それは想定内なので、施設としては対応可能だという。もう一点指摘されたのは、お金に対する不安感が強いということだった。手持ちの現金がないけれど、どうしたらいいだろうかと事務所に何度も行ったらしい。

 

ムスメが電話しているのが日本の朝なので、ハハは元気に起きているか、まだベッドの中で寝ていて起きたくないと鬱鬱していることのどちらかのことが多い。早く家に帰りたいと言うことはあっても、朝食の誘いがくれば忘れてしまう程度のように思えた。

 

が、日本時間の夕方に電話をしたらハハは大混乱だった。

電話に出た相手がムスメだと分かるとまず声高に「今どこにいる?日本なの?アメリカなの?」と聞く。アメリカだと言うと、そこからは一方的にまくしたてた。

 

今、大津という所にいる。生協の旅行で来ているから知り合いが1人もいない。帰りたいけれど、全財産が800円しかないから帰れない。ムスコに連絡したら迎えに来られないと言われた。もう歩いて帰るしかない。でも、生協の旅行で来ているから知り合いが1人もいないからお金を借りることもできない。ここでは食事は出るけど、食事したら食べただけお金がかかるでしょう。800円しかないのにどうやってここの支払いをすればいいのか分からない。妹(ムスメの叔母)に連絡したら高飛車な応対しかしないからもう絶交した。ゴチャゴチャ言わないで一万円送ってくれれば私は家に帰れるのに。

 

声はキンキンに高くなり、感情が激昂していくのを止める術が見つけられないようだった。

 

ああ、これなんだ。施設側の言う感情が高ぶったというのは。とムスメは納得した。

 

宿泊代と食事代はちゃんと払ってあるから大丈夫だとムスメが言っても、聞く耳を持たない。払ってあるのは今日までの分で明日からのは払ってないはずだと思い込んでしまっている。

 

食べたら食べた分だけお金がかかるんだから、食事にも行ってない(←これはフェイクニュースである)。部屋のテレビをつければそれだけ電気代がかかるからテレビも見ないようにしているんだから。こんなに母親を苦しめて迎えに来ない息子が許せない。妹も高飛車で冷たい。

 

ムスコは忘年会シーズンで忙しいからね。叔母ちゃんも叔父ちゃんがまだ現役で働いてるから色々忙しいんだよね。困ったね。

事務所の人の所に行ってね、もう少しここに居させてくださいって言ったら優しい人たちだがら泊めてもらえるよ。お金はムスコが来た時に払ってもらえばいいんだから。

と何度も何度もムスメが言って、ようやく気持ちが落ち着いてきたようだったが、夕食後どうだっただろうか。

 

不思議なのは、大津ってのはどこから出てきたのだろうか。ハハが大津について話すのを初めて聞いたからだ。今いる所は草加である。