minnesotakkoの日記

国際遠距離介護の記録

ムスメの一時帰国10 日本語の妙

ハハと近所を歩いていたら、ハハの友人にばったり出会った。どうやら久しぶりに会ったらしい。

 

その友人が「パパ(チチのこと)は遠くに行ったんだって聞いたけど」とハハに言った。ハハは涙ながらに「長い老人ホーム生活だったし、苦しくなくて静かに旅立って行ったからよかったと思って」と答えた。

 

するとハハの友人は「旅立ったって言うけど、パパ亡くなったの?」と驚いていた。

 

「遠くへ行った」のは「老人ホームが遠くになった」を意味していて、ハハはそれを「旅立った」=「死んだ」と捉えたのだった。

 

聞いていたムスメですら、「誰某が亡くなったの?」と言うより、「誰某が遠くへ行ったの?」と聞くほうがずっと美しい、いい勉強になったと思ったのだから、ハハが誤解するのも頷けた。

 

チチの葬儀を済ませたことすら忘れてしまうハハでも、日本語力は衰えていないのだ。