ムスメの一時帰国7 ハハとゴミの分別
朝、玄関のベルが鳴ったので出て見たら、区の清掃局の調査員と名乗る男性が二人立っていた。手にはゴミ袋を下げている。そのゴミ袋の中にはハハの苗字がくっきりと書かれたハガキが入っていた。
調査員が説明するところによると、近所からクレームが出たという。ゴミの分別がされていないと清掃車が回収しないので、いつまでもゴミが放置されるしまうからである。
確かに我が家のゴミなのだ。ぐうの音も出ない。平謝りに謝った。
その日は可燃ゴミの日だったので、その場で分別した。可燃ゴミの中には大量の瓶が入っていた。ムスメが瓶だけを別の袋に入れていたものを、ハハが可燃ゴミの中に入れたのだった。
この家でハハが一人で暮らしていくにはゴミの分別は必須である。しかも、曜日の感覚が皆無のハハにとって、正しく分別されたゴミを正しい日に出す、というのはもはや小学生に微分積分を解けというようなものである。
どうしたものか。