minnesotakkoの日記

国際遠距離介護の記録

ムスメ一時帰国 2日目 老人ホーム見学

ムスコが車で迎えに来た。ハハにはチチのお見舞いに行くとだけ言っておいた。

 

当初はチチの施設に一緒に行った後、ハハの老人ホーム見学に行く予定だったが、当日の朝になってトラブルがあり出発時間が遅れてしまった。とり急ぎハハの老人ホームに向かうことにした。

 

車の中でムスコがハハに老人ホーム見学に行くことにしたと伝えたのだが、ハハは反対した。まだ必要ないし、そんなお金ないし、今の生活が気に入ってるからと頑なだったが、一旦到着したら「綺麗な所ね」と言い車から降りた。

 

2017年9月にオープンしたばかりの施設で、窓も大きく開放感があり、利用者の方々は穏やかな顔をされていた。ただ、ハハより年令は大分上のように見受けられた。

居室、浴室、共有スペースを施設のケアマネに見せてもらってから、実際に昼食を食べてみた。毎日食べるには丁度よい味付けの美味しいものだった。

 

食事の後、ハハはキッパリとケアマネに言った。ここがいい施設だということは良く分かりましたが、娑婆の世界と隔離されて生きる決心がついておりません、子供達に心配かけたくない一心で来ていますが、私は今の生活に十分満足しております。

 

ムスメはやっと理解した。ハハの老人ホームのイメージは、現代版姥捨山で子供に捨てられた恥ずかしく、一度入ったら監禁されて死ぬまで出られない惨めな場所なのだ。不安なく快適に安全に暮らせる場所をハハに提供したいムスコとムスメの持つ老人ホームのイメージとはかけ離れていたのだ。

 

ここでのケアマネの対応はさすがだった。外出は自由だし、施設から仕事に行く方、週末は自宅整理に行く方、家族と旅行に行く方、それぞれの方のニーズに個別に対応するし、ほとんどの方が家族に勧められて入居してると、ハハの目線で話してくれた。

 

帰る頃にはすっかりリラックスして、いい所だったわよね〜と言っていた。

 

だが、帰宅してムスコが帰った後では見学に行ったことも、ムスコが来たことも覚えていなかった。