minnesotakkoの日記

国際遠距離介護の記録

自分の老後は?② まずは物を減らす

ハハの物は多すぎる。

元々買い物好きだったし、認知症になってからは通信販売で色々な物を買うことが増えた。値打ちものはない。売れても二束三文にしかならないものばかりだ。

洋服ダンスの引き出しを開ければ、黒のタートルネックのセーターだけでも何枚も出てくる。文房具とラベルの貼ってある引き出しを一度開けたら閉まらないほど、ペン、鉛筆、消しゴム、定規、クリップ、メモ用紙等々で溢れている。もう溺れそうだ。台所もナイフ、フォーク、スプーン、箸が一つの引き出しに混然と詰まっている。書類は何がどこにあるのか皆目見当がつかない。これだけ物が詰め込まれていれば、必要な時に必要な物が出てこないのは当然だ。そうすれば、いつでも何かを探さなければならない。これは認知症でなくてもストレスになる。

 

いつか着るだろうと思ってタンスの肥やしになっている洋服とか、使っていない頂き物とか、どこかのタイミングで思い切って処分しなくてはと思っている。

 

長くアメリカで暮らし、日本でビジネスを成功させた日本人女性のお宅に夕食に招待されたことがある。広尾の駅前一等地の広い外国人仕様のマンションだった。食事が出されて驚いたのは、お皿が紙皿だったことだ。広尾の駅前に住めるのだから、ゲスト用のディナーセットが買えないわけではないだろうにと私は心の中で思っていた。そんな私の沈黙を察してか、必要な物以外は持たない主義なのだとその女性は言った。年に数回来客をもてなすだけの為に食器棚を使わない物に占領されるが嫌なのだという。

何と合理的!と感心したが、私にはきっとできないだろうと思った。

 

でも、今ならできるかもしれない。今のハハから学ぶことができれば、私にもできるはずだ。探し物をしない、身軽な暮らしが。早い時期に始められれば、という条件付きだが。