ハハと生きがい
今日は金曜日。予想通り、ハハの上機嫌は続かなかった。金曜日から週末はデイホームがないので、一人で過ごさなければならない。何をしてもつまらない、生きがいがない、ムスコ夫婦がなっとらん、もう死にたいと、いつものパターンに戻っていた。
だが、親を捨ててアメリカに行ってしまったムスメも、近所に住んでいながら全くアテにならないムスコ夫婦には頼れないことは分かっているようだ。生きがいは自分で見つけて、この寂しを乗り越えなければならないと言っていた。
それは立派な心がけだけれど、現実は厳しい。
ピアノ教室に申し込みしたとしても、スケジュール管理ができるかどうか非常に怪しい。茶道教室に申し込みしたとしても、点前は覚えられないだろう。猫を飼うことも考えたが、ハハにとっては負担が大きすぎるだろう。料理教室にも行っていたが、ただの暇つぶしにしかならなかったとハハは言っていた。
何がハハを満足させられるのか。
これは難しい課題である。