ハハ、運転免許停止処分の対象となる
ハハは運転が好きだ、というより歩くのが嫌いだ。
都内の交通の便の良いところに住んでいるにもかかわらず、わざわざ駐車場を借りてまで、車を持ちたがった。
昨年小さな事故をしたと聞いていたので心配していたのだが、ハハはそれを何とも思っていないようだった。(幸いにも相手もハハもケガなし、車にかすり傷程度の事故だったそうだ)
しかし、先日違反切符を切られたと言う。停車中の車の中で携帯電話を「見ていた」だけだったのにと悔しそうに言う。まあまあ、事故になる前に注意してもらってよかったんだよとムスメが言うと、ハハは悔しいからすぐに罰金は払ったのに出頭しろというハガキがきたのよ、と平然と言う。
そのハガキを見ると、「運転免許停止処分の対象となる」と恐ろしいことが書いてある!どうやら受けなければいけない講習に行かなかったらしい!
ひゃー!!このまま運転してていいのだろうか?
ハハは涼しい顔して、免許の更新にはちゃんと行ったし、高齢者講習もちゃんと受けて教習所内を運転してみせたし、免許が更新されたのに停止処分になることはないと自信たっぷりだ。
ムスメはパニックになりムスコに連絡し、警察に電話し、色々と調べてもらった。
分かったことは事故後、受けなければならない講習に出席していないので、講習を受けなければ1か月の免許停止となるということだった。「停止処分の対象」と言われるとさも重大なことのように聞こえるから不思議だ。
しかし、ここでムスメとムスコは悩むことになる。認知症の薬が処方された親に運転をさせてよいのだろうか?運転しないと活動範囲が狭まるのはますますハハの寂しさを増幅させるのではないか?