minnesotakkoの日記

国際遠距離介護の記録

ムスメ、ようやく一時帰国の日程を決める

ムスメはようやく重い腰を上げて、決めた。

 

用事の間をぬって、安い時期を狙ってクリックした。出発日や帰国日が一日変わるだけで、航空券の値段も変わるのだ。色々な格安航空券予約サイトが乱立して、航空会社のサイトもあり、旅行会社のサイトもチェックしてるうちにどんどん値段が上がって行くのを目の当たりにした。3月に入ると春休みシーズンで値段が上がるのだ。

 

日本滞在は10日ほど。ハハは嬉しそうだった。ムスコは不満そうだった。滞在期間が短いからだ。

 

万人を幸せにすることはできないのだ。ハハが喜んでくれるのだったらそれでいい。

 

最近のハハと航空券

電話口ではとても元気そうだ。毎年この時期にムスメの一時帰国を心待ちしているからか。

 

まあ、一人はつまらないけど、お茶のお稽古もお料理教室もあるし、お友達も来てくれるし、だから何とかなってるから心配しなくていいのよ!

 

てな調子だったので安心していた。

 

しかし、ムスコからメールは一転して悲観的なのだった。

 

最近は死にたいコールが多いから、帰国するんだったら長期間又は今年中もう一度どこかで帰ってきてほしい、と言う。

 

ハハとムスコの言っていることが違うというのは日常的に起こるので、どちらが正しいのかと追求するのは無意味だと分かっている。

ムスメの都合も理解してもらわねばならない。航空券の値段も乱高下していて、サイトを覗くたびに日程が決められないでいる。まるでハハの気分の高低とチケットの値段が呼応しているようだ。

 

ハハ、ヨメの悪口を言う

ハハは一人で生活するのが面白くないと相変わらずだ。

 

ヨメから何の連絡もないという。

冬休みになっても子供をつれて来る事もないし、お元気ですかという電話一本くらい寄越してもこない、と不満爆発である。

 

冬休みになれば、冬期講習だの部活だの色々あるからお弁当もあるし、昼間働いてるんだからそんなヒマはないのが普通だよと言ってみたが、ムスメの話しはいつでも一方通行である。

 

ヨメというのは辛いものだ。連絡をしなかったら冷たいと言われ、やっとの思いで電話したところで、心遣いが足りないだの言葉遣いが悪いだのと揚げ足を取られ、無理して家まで来れば、箸の上げ下ろしがなってないだの、沢庵の切り方が下手だと鬼の首を取ったように蔑まれる。

 

義理の両親と同居して看取ったハハとしては物足りないのだろうが、そこは我慢してもらわねばならぬ。ヨメは家政婦でもヘルパーでもないんだから。

 

 

ハハ、すべてが面倒になる

ずっと電話していたのだが出ないので、外出する機会が増えたのだろうと勝手に解釈していた。

 

まあ、半分は当たっていて、今日久々に電話に出たハハは色々と用事があって忙しかったのだと言っていた。一人で寂しく家にいるよりいいじゃない、とムスメが返せば、すべてが面倒になっちゃって一日中寝ていたい、と言う。

 

一人でいると寂しくて人生面白くないのと、すべてが億劫で一日中寝ていたいのと、両極に振れてしまっている。一人でいれば気が滅入り、外に出れば色々と面倒なことがある。

 

どこか加減の良いところに落としどころはないものか。

 

 

 

 

 

「死にたい」から「面白くない」へ

以前は「もう生きててもしょうがないから死にたい」とか「病院でもらってる薬を飲まないで貯めておいて一気に飲んだら死ねるかな」としか言わなかったハハが、最近は「一人でいると面白くないから」と言うようになった。

 

誰ともしゃべらない日があると頭が変になりそうだから、そんな時はチチの老人ホームへ行くようにしていると言っていた。地元のコーラスや麻雀教室にも顔を出すこともあるらしい。

 

最も辛い時期は過ぎたのだと信じたい。

 

断ったヘルパーさんを再開してもらえばいいのに、と言っておいた。ケアマネに連絡するとは言っていたが、行動に移せるかどうかは別問題だが。

 

老人ホームやサービス付き高齢者住宅への入居を視野にいれなくてはならないのか?

 

 

正月は帰らないことに

ハハが無理して帰ってこなくていいと言うので、正月は帰らないことにした。

1月下旬か2月上旬にはもともと一時帰国する予定でいたので、予定変更せずにすんで正直ほっとしている。

 

ムスコも心中二転三転していた。ハハが友達と旅行に行くから帰ってこなくていいと言ってみたり、自分の家族だけで旅行に行きたいから正月は帰ってきてくれれば助かると言ってみたりした。ムスコも奥さんや義理のご両親に気を遣ったり、罪悪感を感じることがあったのだろう。

 

親は大切だけれど、今の自分にできることには限界がある。日本にいてもアメリカにいてもその事実は変わらない。

 

ちょっと無理すれば予定が変更できたかもしれない。だが、そのちょっとの無理が積み重なって大雪崩になって後々大災害になるのは何度も経験済みだ。心は痛むが、正月は我慢してもらおう。

正月に帰って来いコールに揺れるムスメの従姉妹に相談する

前回の記事を書いた後、ムスメはイタリア在住の従姉妹と話した。

従姉妹の父は(ムスメの叔父)はチチと同年で、最近サービス付きの高齢者マンションに引っ越したばかりだ。食事サービスもあり、食堂に行けば誰かがいるし、見守りサービスもあるので厳密には独居とはいえないが、子供と同居でないという意味においてはハハとの共通点はある。

従姉妹は「私だったら(帰れるんだったら)帰るよ」と即答した。親はいつまで生きるか分からないし、正月に親を一人にしておきたくないからだという。

 

正月に帰りたくないという自分のワガママを優先するのか、それともハハのために色々とやりくりをして帰国するのか。

潔く帰れるなら帰ると言い切れる従姉妹が羨ましかった。